轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

いのうはりまのかみ

稲生播磨守

林 不忘

「講談倶楽部」講談社、1935(昭和10)年1月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,172 字 · 29 页

青空文庫

播磨 (笑って)近う! 男と男だ――なに、その刀を余の手に。ははははは、いや、それには及ばぬ。

郁之進 (はっとして)男と男――?

播磨 うむ、男と男の相対づくだ。遠慮するな。その凶刀を膝傍に引きつけて話をしろ。

郁之進 殿! そもそも剣相と申すこと、昔は聞きも及びませぬ。いつのころより始まりましたものか、わたくしはさようなこと、一向に信用いたしませぬ。将軍家第一の御宝刀は、本庄正宗のお刀と洩れ承っておりますが、元この刀は酒田の臣、右馬助とやら申す者の佩刀で、この刀で右馬助が上杉の本庄殿へ斬りつけましたもの。さすれば、持主に崇った凶相の刀でござります。この悪剣が、将軍家代々の御宝刀とは、いかなる訳でございましょうか。

播磨 (にこにこして)わかっておる。余も刀相などは信ぜぬよ。

郁之進 (がたがた顫えつつ)刀というものは、君を守護し、また一身を守る道具。持ち主の心忠義に存すれば、刀も忠義のために働き、持ち主にして邪念不道なれば――。

播磨 五月蠅いっ! つべこべ言うな。刀相などどうでもよい。余がその刀に事寄せて、そちと二人きりになりたかったのは、じつは、この加世のことだが――。