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そらにわくきんいろのくも
空にわく金色の雲
小川 未明
「こどものせかい」1953(昭和28)年6月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 6,576 字 · 13 页
それから、二、三日もすると、足のはれがひいて、きず口に、白いうみをもちました。母はこれを見て、おどろき、
「正吉や、もうだいじょうぶだよ。草の名を、よく聞いておくのだったね。あの女こじきに、お礼をいわなければなりません。いつもは、見なかった女ですのに、あの日どうしてきましたか。こんどきたら、おまえの小さいときの着物がありますから、赤んぼにやりたいと思います。気をつけていて、見たら家へつれてきておくれ。」と、いつになく母は、きげんがよかったのです。
正吉は足がよくなったのを、わがことより、よろこんでくれる母を見て、真にその恩を、わすれてはならぬと思いました。
いよいよ明日から、ふだんどおり、武夫くんと学校へいけるようになった、その前の日のことでした。
「正吉や、なにかおまえに、ほしいものがあるなら、おいい。」と、母は、つくえの前にすわっている正吉に、たずねました。
これを聞くと、たちまち、小さな胸へ、よろこびが泉のように、こみあげました。
「青い飛行機と、赤い人形と、どちらにしようかな。」と、耳のあたりまで赤くしながら、正吉は答えたのです。
「それは、なければならぬ品ですか。