轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

かさおりはんくろう

笠折半九郎

山本 周五郎

「講談倶楽部」大日本雄辯會講談社 、1941(昭和16)年3月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 13,004 字 · 26 页

青空文庫

――笠折もこれから瑞枝どのの琴を聞いて、心を練る修業をするんだな、音楽というものは人の心を深く曠くするものだ。

というような意味のことを云った。

それがいけなかった、ごく親しい気持から出た言葉ではあるが、時のはずみで半九郎は真正面から喰い下った、おんなわらべの芸事などで心を練り直さなければならぬほど武道未熟だというのか、そう開き直ったのがきっかけで暫く押し問答をしていたが、ついに半九郎は面色を変えて叫びだした。

――このままでは己の面目が立たぬ、それほどの未熟者かどうか試してみよう、明朝卯の刻に城外鼠ヶ島で待っているから来い。来なかったら家へ押掛けるぞと云って、半九郎は下城してしまった。

屋敷へ帰った彼は、仲裁役でも来ると面倒だと思って、後事の始末を書面にして遺し、そのまま城下から南へ三十町あまり離れた、砂村の農夫弥五兵衛の家に立退いた。……弥五兵衛はもと笠折家の下僕であったが、数年まえに暇を取り、今では妻子五人で農を営んでいた。

半九郎は自分の怒り方が度を越しているのを知っていた。時間の経つに順ってその感じがはっきりして来た、どう考えても果合いをするほどの問題ではない。