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わかいひとたちのいし

若い人たちの意志

宮本 百合子

「新女苑」1951(昭和26)年1月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,804 字 · 10 页

青空文庫

十代の人間悲劇は、社会関係に対して稚く、しかも全く激烈であるということに特色をもっている。

文学が青春の周辺にあって、そこからはなれない理由の深さがここにある。

青春は人類の可能性の時期であり、どんなに肉体の年齢が重なろうと、その重みでかがみこんでしまわない人間精神の若さこそ、人類の不滅の可能につながっているのであるから、この社会で人間がもっている社会関係、人間の生きかたに密着している文学が、若いひととともにあるのは自然なことである。

そして、そういう文学は、いつも、若さというものを、人間の可能性が現実とたたかってゆく過程としての人生を発見している。すすみゆく歴史のあかしとして見る。青春は単に題材となるだけのものではない。

十六歳ぐらいになっているきょうの女の子が、ひとりの人間として、どの位確立しているか、少くとも自分の力で人間として確立しようと努力しているかという事実を、きょうのおとなは、それが必要なほど十分知っていないのではなかろうか。

母親の育った時代、いわゆる女学校教育はあったけれども、それはきまった内容だったし、人間交渉の課題として、いまあらわれている男女共学もなかった。