轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
「ちゃわんのゆ」のことなど
「茶碗の湯」のことなど
中谷 宇吉郎
「婦人之友」1942(昭和17)年6月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,038 字 · 11 页
ところが、自然ではこの渦はもっと大仕掛になることがある。
「陸地の上のどこかの一地方が日光のために特別に温められると、そこだけは、地面から蒸発する水蒸気が特に多く」なる。「そういう地方の傍に、割合に冷い空気に蔽われた地方があると、前に言った地方の、暖かい空気が上って行くあとへ、入れ代りにまわりの冷い空気が下から吹き込んで来て、大きな渦が出来」ることがある。この渦が雷雨の一つの型であって、こうして出来た上昇気流が、電気の分離を生じ、あの凄じい電光になり、また雹を降らすのである。
茶碗の湯気は、随分沢山のことをわれわれに教えてくれるのであるが、茶碗の中にある湯の方も、それに劣らず、色々の重大な物理法則を、毎日われわれに示している。
夕食の膳がすんで、白い茶碗に熱い湯を入れてもらう。あかるい電燈の下で、この湯の中を覗きこむと、茶碗の底に色々な形のゆらゆらした光の紐が見えることには、気のついている人もかなりあるであろう。しかしこの現象が春日の下のかげろうと同じ現象であり、更に進んでは、大砲の弾に対する空気の抵抗や、飛行機のプロペラの研究に利用されていることは、知らない人が多いであろう。