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くさまくら

草枕

夏目 漱石

一个画家厌倦了人情世故,独自钻进深山。他想找一处能喘口气的地方,却在旅途中发现——原来诗和画,都在眼前。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 84,485 字 · 170 页

青空文庫

「違ねえ、がんがらがんだから、からっきし、話に締りがねえったらねえ。――そこでその坊主が逆せちまって……」

「その坊主たあ、どの坊主だい」

「観海寺の納所坊主がさ……」

「納所にも住持にも、坊主はまだ一人も出て来ないんだ」

「そうか、急勝だから、いけねえ。苦味走った、色の出来そうな坊主だったが、そいつが御前さん、レコに参っちまって、とうとう文をつけたんだ。――おや待てよ。口説たんだっけかな。いんにゃ文だ。文に違えねえ。すると――こうっと――何だか、行きさつが少し変だぜ。うん、そうか、やっぱりそうか。するてえと奴さん、驚ろいちまってからに……」

「誰が驚ろいたんだい」

「女がさ」

「女が文を受け取って驚ろいたんだね」

「ところが驚ろくような女なら、殊勝らしいんだが、驚ろくどころじゃねえ」

「じゃ誰が驚ろいたんだい」

「口説た方がさ」

「口説ないのじゃないか」

「ええ、じれってえ。間違ってらあ。文をもらってさ」

「それじゃやっぱり女だろう」

「なあに男がさ」

「男なら、その坊主だろう」

「ええ、その坊主がさ」

「坊主がどうして驚ろいたのかい」

「どうしてって、本堂で和尚さんと御経を上げてると、突然あの女が飛び込んで来て――ウフフフフ。