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そうし
荘子
岡本 かの子
「三田文学」1935(昭和10)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 12,362 字 · 25 页
が追々晴やかになりまして、あのものぐさが跣で庭の草取りはする、肥料汲みから薪割り迄………とりわけ薪割は大好きだと申しまして………無心で打ち降す斧が調子よく枯れた木体をからっと割る時の気持ちの好さは無いなど申しまして」
「昼間がそれで、読書や書きものなど夜にでもなさるとしたら………お疲れでも出なければ宜いがな」
田氏は少しためらった後思い切って言った。
「いくら夫をおひいきのあなた様にでもこのようなこと申し難いので御座いますが………実は夫は此頃読書も書きものも殆ど致さなくなりました。先夜なども、今まで読んで居た本が却って目ざわりだと云って、さっさと片づけにかかりましてその代りの夜なべ仕事に近所の百姓達を呼びまして豚飼いの相談を始めました。豚を飼って、ことによったら豚小屋へ寝る夜もあるか知れないなど申し、豚の種類の調べや豚小屋の設計まで始め、自分で板を割ったり屋根葺きを手伝ったり………」
「うむ」
支離遜は唸るように云って田氏が汲んで出したなりでぬるくなった茶をすすった。田氏は控え目乍ら、今の自分達にとって思うことを打ち明けられる人とてはこの人よりほかに無い遜にともかく聞くだけは聞いて貰い度く、