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「ふんしょじだい」のしゅつげん
論理とその実践――組織論から図書館像へ――
中井 正一
中井正一『論理とその実践――組織論から図書館像へ――』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「焚書時代」の出現、生まれ変った赤坂離宮、国立国会図書館について、知識と政治との遊離、地方文化運動報告、図書館法楽屋話、図書館法の成立、野に山にかかる虹の橋、民族の血管、「良書普及運動」に寄せて、機構への挑戦、巨像を彫るもの、国立国会図書館、集団文化と読書、実践について、組織としての図書館へ、地方の青年についての報告、聴衆0の講演会、図書館法ついに通過せり、図書館法と出版界、歴史の流れの中の図書館。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 57,021 字 · 120 页
国立国会図書館
戦後の春、こんなところにと思われる爆撃の跡に、一杯に青草が生えて来た。
自然にとって戦争なんて、一つの物理的現象にしかすぎなかったのかとつくづく驚かされた。しかし、文化というか、十万年の人間の発生史の目指した大きな方向も決して、この五千年の歴史の制度のみに左右されてはいない。自然のこころに似た大きな広い流れが歴史の底にも流れている。
アレクサンダーが戦を起して、多くの人々が印度とイラン地方の砂の中に骨をうずめたが、その間にも、文化のいとなみは、自然のそれの如く、その歩みを止めなかった。東西の文化はあの時一つの流れの中にとらえられ、高きものは低きものへと水圧のそれのように世界の文化の面の上に拡がった。アレクサンドリア図書館はその一つの記念塔である。それはピラミッドよりももっと大きなものを魂の中にうち立てた。後の新プラトン哲学以後の哲学の泉の源として、巨大な役割を果たしたのである。
国立国会図書館も、長い目で見れば、遠い東のアレクサンドリア図書館なのである。この図書館はヴィジョン(夢)の中に生まれ出でている。昭和二十二年十二月十七日、衆議院議長サロンでアメリカ図書館使節クラップ、ブラウン両氏と、両院図書館運営委員会メンバーの合同打合会の議事録を見るとき、その思いを深くするのである。