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なぞのくびかざりじけん

謎の頸飾事件

山本 周五郎

「少年少女譚海」1931(昭和6)年1月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,265 字 · 15 页

青空文庫

殴れ※(感嘆符二つ、1-8-75) 壮太※(感嘆符二つ、1-8-75)

「有難う存じました」

龍介はきっと唇をむすんで立上った。

「もう事件は解決しました。三十分の後、僕はこの事件の主謀者をつれてここへ帰ってきます。伯父さん、あなたは料理部屋へいって、今夜北京亭からきている料理人を一人も逃がさないで下さい、その中の左利きの男が犯人です。それから樫田さん、あなたは警視庁へ電話をかけて、腕力のある警官を十人ばかり、大至急銀座の泰昌軒へ派遣するように命じて下さい、さあ僕がどんな風に解決するかごらんに入れましょう!」

あっけに取られている一同をあとに、化粧室をとび出した龍介は、大声に喚いた。

「壮太君、さあ君の拳骨がまた入用だ、行こう※(感嘆符二つ、1-8-75) 今夜は大物だぞ※(感嘆符二つ、1-8-75)」

殴れ※(感嘆符二つ、1-8-75) 壮太※(感嘆符二つ、1-8-75)

それから三十分後だ、樫田刑事が、警官隊をつれて、夜更けの銀座の、泰昌軒へ駈けつけた時、中ではすばらしい大格闘最中だった。

「野郎共束になってかかってこい、拳骨壮太さまがお相手だ、サア来い※(感嘆符二つ、1-8-75)」

怪しい支那人に取巻かれた真中に仁王立になって、喚いているのは拳骨壮太だ。