轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ぶたきちとヒョロこ

豚吉とヒョロ子

三鳥山人

「九州日報」1926(大正15)年1~3月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 55,498 字 · 111 页

青空文庫

「エッ……先生、それでは私たちは一生こうして山の中ばかり歩いていなければならないのですか」

と豚吉は叫びました。

「ああ。何という情ないことでしょう。私はもう笑われても構いませぬ。何故逃げ出したと叱られても構いませぬ。早くうちへ帰ってお父様やお母様にお眼にかかりとう御座います。どうぞどうぞ先生、私たちへうちへ帰る道を教えて下さいませ」

と、二人共地びたに坐わって、泣きながら無茶先生を拝みました。

そうすると無茶先生も立ち停まって、ジッと二人を見ていましたが、又怖い顔をして、

「それは本当か」

と尋ねました。

「本当で御座います本当で御座います。もうどんなことがあっても、両親や友達を欺して村を逃げ出したりなんぞしません」

「きっときっと親孝行を致します」

と、豚吉もヒョロ子も、涙をしゃくりながら無茶先生にあやまりました。

無茶先生はその時初めてニッコリしました。

「それをきいて安心した。おれは、お前たちが両親や友達にかくれて逃げて来たものだとわかったから、罰を当てたのだ。お前たちの身体をどんなに立派に作りかえても、心が立派にならなければ何もならないと思ったから、わざと両親が恋しくなるようにこんな山の中をいつまでも引っぱりまわしたのだ。