轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あかさかじょうのからくり

赤坂城の謀略

国枝 史郎

「日の出」1935(昭和10)年6月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,661 字 · 16 页

青空文庫

「では明日わが君には、天王寺をお討ちあそばすので?」

「いや公綱とは戦いはせぬよ。これは以前から決めていることじゃ」

「では如何して天王寺へ、明日お帰りあそばしますか?」

「公綱明朝陣を引き、京都へ帰って行くからじゃ」

「ははあ、公綱退陣しましょうか?」

「あの篝火の衰え様では、明日退陣と見てよかろう」

「…………」

「一戦も交えず正成をして、退かせましてござりますと、これを功にして京に帰らば、公綱の面目は立つからのう」

「これは御意にござります」

「公綱としてはわしを追い討ち、この陣を破りたく思ってはいようが、それにしては兵が少なすぎる。といって天王寺にとどまっているには、夜な夜な燃える数千の篝が、どうにも気になっておちついて居られぬ。で、結局、帰って行くのじゃ」

「さよう予めご計画あそばして、天王寺をご退陣あそばしましたので?」

「そうだ」と正成は頷いた。「で、わしは百姓や漁夫や、樵夫などに命を含め、山々谷々浦々に、あのように篝を焚かせたのじゃよ。……定仏定仏」と湯浅定仏を呼んだ。

「わしは赤坂を落ちる時にも、必ず後日奪回いたすと、こう決心して落ちたのじゃよ」

「は」