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じてん

辞典

戸坂 潤

「経済学大辞典 第四巻」岩波書店、1931(昭和6)年10月、「経済学大辞典 第五巻」岩波書店、1932(昭和7)年1月、「経済学大辞典 追補」岩波書店、1936(昭和11)年10月、「教育学辞典 第一巻」岩波書店、1936(昭和11)年5月、「教育学辞典 第二巻」岩波書店、1937(昭和12)年2月、「現代哲学辞典」日本評論社、1936(昭和11)年9月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,131 字 · 186 页

青空文庫

社会の物質的な発展が社会全般の歴史的発展の終局原因として発見される。ここに社会の自然史が唯物論を分析方法とする所以がある。所が更に、社会を如何に自然史的に分析すると云っても、社会は云うまでもなく自然とは別である。社会は物質的自然の歴史的な物質的な発展であるが自然自身とは異った発展段階に属する。それ自身の発展がそれ自身とは異った新たな性質を生み出すという、事物の歴史的発展の事実が、一般に唯物論的な弁証法なのである。そこで社会の自然史とは、社会の弁証法的発展を想定して初めて意味を持つことが出来る。社会の自然史の分析方法は又、だから弁証法(形式論理に対す)でなくてはならぬ。

歴史的社会の唯物論的弁証法的分析方法が社会科学の一般的方法であるが、注意すべきはこの方法の出所自身が、他ならぬこの歴史的社会という存在そのものが物質的で弁証法的であるということにある点である。唯物論的弁証法的方法の強みの一つは、この方法自身が事物の物質的弁証法的性質の避くべからざる結果だということである。この方法の強みは而も、歴史的社会の社会科学的分析に際して最も判然と現われる。

【社会科学の内容】  社会科学的分析によって明かになる主な点は、第一に社会の活きた動的及び静的な構造である。