轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

くぎぬきとうきちとりものおぼえがき

釘抜藤吉捕物覚書

林 不忘

06 巷説蒲鉾供養

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,319 字 · 29 页

青空文庫

槍を担いだ中間の話し声、後から小者の下駄の音。どこか遠くで刀鍛冶の槌の冴えが、夢のようにのどかに響いていた。

「親分え。」

戸口で大声がした。と思うと、葬式彦兵衛がもう奥の間へ通って来た。崩れるように据わったその眼の光り、これはなにか大物の屑が引っかかったらしいとは、藤吉勘次が期せずして看て取ったところ。親分乾児が膝を並べる。

簀戸へもたれて大胡坐の藤吉、下帯一本の膝っ小僧をきちんと揃えた勘弁勘次が、肩高だかと聳やかして親分大事と背後から煽ぐ。早くも一とおり語り終った彦兵衛、珍しく伝法な調子で、

「さあ、親分、これがその神がかりのお墨付――それからこいつが。」と苦しそうに腹掛けを探って、「犬からお貰いした土産物、ま、とっくりと検分なすって下せえやし。」

投げ出した紙片と肉一片――毛髪の生えた皮肌の表に下にふっくらとした耳がついて、裏は柘榴のような血肉の団りだ。暑苦しい屋根の下にさっと一道の冷気が流れる。藤吉も勘次も我になく首を竦めた。

「――――」

藤吉は手を伸ばした。が、取り上げたのは紙の方だった。素早く眼を通して、

「彦、どこで拾った、この呪文を?」