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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
野村胡堂『銭形平次捕物控(四)城の絵図面』。同一底本的分册已合并为一书。收入:銭形平次捕物控、銭形平次捕物控、銭形平次捕物控、銭形平次捕物控、銭形平次捕物控、銭形平次捕物控、銭形平次捕物控、銭形平次捕物控、銭形平次捕物控、銭形平次捕物控。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 139,179 字 · 280 页
その上、お寺から、葬式を断って来たんだが――」
「何だと、八?」
銭形平次は始めて真剣な顔を挙げました。
「どうせ世間様から評判のよくねえ隠居だったから、金に怨みのある野郎のイヤがらせだろう――って言うが、どうも腑に落ちないことばかりだ」
ガラッ八の鼻はキナ臭く動くのです。
「言ってみるがいい、何が腑に落ちなかったのだ」
「第一、親分の前だが、借金を返して香奠を持って行った御用聞に、御通夜のお菓子代りだと言って、包んだ小判が五両」
「まさか、それを貰って来たわけじゃあるめえな」
平次は何となく気がさします。
「親分の前だが、正直のところ喉から手が出るほど欲しかったよ。あれだけありゃ、夏冬の物をみんなお蔵から出して、向柳原の叔母にも、腐った袷の一枚ぐらいは着せられると――」
「馬鹿野郎、手前はそんな気になりやがったのか」
「待っておくんなさいよ、親分、そんな金を貰やしませんよ。腹の中では千万無量だが、そこは銭形親分の片腕と言われた小判形の八五郎だ」
「…………」
「番頭の和助り横っ面へ叩きつけて、思いっ切り啖呵を切ったぜ。――仏から借りた一両二分の借金に、鼻糞ほどだが香奠まで添えて持って来た八五郎だ、見損なやがったか――って」