轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

124 唖娘

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 12,006 字 · 25 页

青空文庫

「そいつは大変だ。なんだって滝三郎を縛らなかったんだ」

「丸橋忠弥の穴蔵から金を出して費った廉で縛るんですか、親分」

「馬鹿だなア、丸橋忠弥の道場はとうの昔に取潰して、床の下まで掘り返したはずだ。そんな穴蔵なんか残っているものか、そいつは盗み溜めた金に決っているじゃないか」

「盗み溜めた?」

「滝三郎という奴は、痣の熊吉か、その一味だよ。さア、案内しろ、俺が行ってみる」

「痣の熊吉は、左首筋に赤い痣のある小男でしょう。――滝三郎はホクロ一つない大男ですよ、親分」

「そんな事はどうだって都合が付くよ。こうしているうちに、ずらかったらどうするんだ。さア、来い、八」

「だって親分」

いつもは猟犬のように勇む八五郎が、二の足も三の足も踏むのは、お雪と多与里姉妹の平和な生活を驚かすに忍びなかったのです。

しかし、親分の平次が行くのを、八五郎は引止めようはありませんでした。

「辰、変りはないか」

お弓町に着くと、竹斎の家の前に、番犬のように頑張っている下っ引の辰に、平次は声を掛けました。

「何の変りもありませんよ、親分」

「出た者も入った者もないだろうな」

「ヘエ」

「さア、八、威勢よく叩くんだ。