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「かまとつち」こうじょうのリト・クルジョーク
「鎌と鎚」工場の文学研究会
宮本 百合子
「新潮」1931(昭和6)年5月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,587 字 · 12 页
所謂文学青年になって、互の書く作品だけを、互の程度の低い標準で批評し合っていい気持になっていたり、機械に向って働き、社会主義社会建設につとめる俺達を妙な作家気どりで、客観して描写したり――気分の上で文学研究会は実生活と遊離する危険にさらされていたのだ。
ところで、ソヴェトの生産拡張五箇年計画の実施は、ソヴェトのプロレタリア作家たちに何を教えたろうか?
工場見学隊を組織し、集団農場視察団を組織して、生産の場所に在る大衆の中へ進出したソヴェト・プロレタリア作家たちは発見した。本当に、唯物弁証主義的手法――プロレタリア・リアリズムを獲得するために、芸術は、どこまでも生産の場所になければならない、と。
五箇年計画による生産手段の変化がドシドシ大衆の社会的心理を変えてゆくその社会的心理を把握するために、作家は生産の場所をはなれて、活きた人間を描くことは出来ないのだ。
文学研究会の青年たちは、もう技術的に或る程度まで完成したプロレタリア作家たちの持っている、このすき間を、生産と文学との間に持たない地位にある。
折角そういう位置にありながら、専門作家が清算しようと努力している欠点から発足するというようなことがあっていいものか!