轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ざっきょかぞく

雑居家族

壺井 栄

「毎日新聞」1955(昭和30)年3月25日~8月15日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 140,106 字 · 283 页

青空文庫

」

それできのうも知らない男と腕をくんで銀座を歩いていたのかと、安江は暗然としながら、

「ね浜ちゃん、あなた今日の目的はなんでしたの。仕事さがしでしょ。わたし、心配なんですがね。あなたは心配しないでくれとおっしゃっても、今の話なんか聞くと、心配しないじゃいられないわ。あんた今、そんなことに気をとられててどうするの。仕事の方はどうなったの。」

浜子はさすがにてれながら、

「でも、仕事はまだ、申込んだばかりですもの。二三日してきてみなさいって。」

浜子は毎日、うれしそうに出かけてゆき、出かけると気が晴れるとでもいうように、明るい顔つきで帰ってきた。仕事はなかなかないらしく、「しゃくだから遊んできたわ。」などとおそく帰ることもあった。ひとり気をもむのは音枝である。

コツ コツ と忍びやかなノックの音だった。しょっちゅう気をくばりつけている音枝のすることだと逆に胸に沁みる思いで安江は、

「いいよ。」

すうっと戸があいて、ペンをおいてまつ安江に、

「おとうさん、おそいわね。お茶でもいれましょうか。」

「うん。そしてもうねなさい。十二時だろう。」

「ええ。あした、夏樹の遠足なのよ。