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うんなんしゅびへい
雲南守備兵
木村 荘十
「新青年」1941(昭和16)年4月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 37,859 字 · 76 页
「うむ、鉱山のことは俺も知っている」
「兄さんに分るもんか。あたいの鉱山では、あたい達はもう来た時の半分も居ないんだ……あたいは爆発で眼が見えなくなって……銅貨十枚で、国へ帰れって……でも、病気や、怪我で死んだり、酷いのは逃げ損ったものをみんなの前に連れて来て、鉄砲で頭を……」
春生は云いかけて、ぎょっとした様に言葉を切り、兄の革帯から手を離してそのまま黙り込んだ。
「どうした? 何を怖がっているんだ」
「兄さんも……兵隊さんだね。兄さんも……」
春生は、悲しそうに、そう云って項垂れてしまった。
「春生、お前は俺もそんなことをしていると思ったのか。俺は子供なんか撃ったことはないぞ。俺は事務所の衛兵じゃアない」
春生はそれを聞くと、慌しく、もう一度兄の身体を撫で廻して見た。そして、見えぬ眼から溢れる泪を、頬に流しながら叫んだ。
「あ、長い剣だ……拳銃もある……兄さん、兄さんは将校だね……ねえそうだね……ああ、お母さんに見せたらどんなに喜ぶだろう、お母さんは兄さんのことを随分心配してたよ……あたいも兄さんが一目でも見えたら……」
孫軍曹はたまらなくなって弟をひっ抱えた。