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でんきばと

電気鳩

海野 十三

「幼年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1937(昭和12)年8月~1938(昭和13)年4月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 25,465 字 · 52 页

青空文庫

「ああすてきだ。ばんざあい」

「ああよかったわ。電気鳩さん、ばんざあい」

きょうだいはボートの中で、両手をあげてさけびました。

わる者ののった飛行機は、海中におちて、そのまま波にのまれてみえなくなりました。

そのとき、いつのまにあらわれたか、駆逐艦が一せき、波をけたてて二人のボートをたすけにきました。駆逐艦のうしろにはためく軍艦旗をみたとき、高一とミドリは手をとりあって、うちよろこびました。日本の軍艦旗です。

駆逐艦からはボートがおろされ、水兵さんがそれをこいで、二人の方にちかづき、大きい駆逐艦の上へたすけあげてくれました。

電気鳩は、もちろん、高一がきかいをまわして手もとへよびよせました。

軍艦から大陸へ

わが海軍の駆逐艦にすくいあげられたきょうだいは、たちまち艦内の人気者になりました。

艦長吉田中佐は、きょうだいの冒険談をきいて、そのいさましさをほめました。そして、艦隊の方へ無線電信をうって、にくいスパイ国をこれからせめてもよいかと問いあわせました。

すると、すぐ艦隊の司令官からへんじがあって、スパイ国のせいばつよりも、「地底戦車」を発明した、きょうだいの父親が、いまわる者どもにひどい目にあっているから、二人をつれてすぐこっちへかえってくるようにと命令が出ました。