轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

くびきりもんどう

首切り問答

佐々木 邦

「日の出」新潮社、1935(昭和10)年4月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,332 字 · 17 页

青空文庫

「君は僕を攻撃していたけれど、この頃は悉皆官僚になってしまったね」

「政府の金で教育したものを政府が重用するのは当り前さ。陸海軍だって同じことだろう」

「素より異論はないんだ。君の思想の進歩だと思って感心しているのさ」

「手紙をやってくれ」

「それはいけない。君は自力でやらないで、他力で切って貰うのか?」

「いや、保護を頼むんだ」

「ふうむ」

「大友はあれきり動かない。もう五十を越している。僕が切らない中に休職にでもなると困る」

「それじゃ大切にしてくれと頼むのかい?」

「うむ。君の新任地の大友氏は名校長だから、特別に敬意を表してやってくれと言うんだ」

「しかし名校長にも何にも、僕は大友氏を些っとも知っていないんだから」

「名校長だよ、確かに。僕は始終調査しているけれど、実に評判が好いんだ」

「それなら大丈夫だろう。六十ぐらいまで寿命が続く」

「念の為めだ。僕は学務部長が更る度に誰か知ったものを通して、大友を推薦している。他のものに切られちゃ堪まらないからね」

「しかし本当にそんな名校長かい?」

「人格者だ。十年も動かない校長は滅多にない。よく治まっているんだ。そんな筈じゃないんだが、奴その後修養したのかも知れない」