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かまをきずいてしりえたこと
魯山人陶説
北大路 魯山人
北大路魯山人『魯山人陶説』。同一底本的分册已合并为一书。收入:窯を築いて知り得たこと、瀬戸・美濃瀬戸発掘雑感、魂を刳る美、陶芸家を志す者のために、なぜ作陶を志したか、日本のやきもの、私の作陶体験は先人をかく観る、私の陶器製作について、愛陶語録、河井寛次郎近作展の感想、河井寛次郎氏の個展を観る、陶器個展に観る各作家の味、掘出しは病気の元。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 46,780 字 · 98 页
桃山時代以後、つまり中国文明を摂取し、朝鮮独特の妙趣を消化した後の日本には陶磁器製作の分野に於ては、本格的な美の伝統が形造られ受継がれてきたということが出来る。
十六世紀から十八世紀にかけての日本には、陶磁器の作者――陶工に偉大な芸術家がいたと同様に、この作品を鑑賞する購買者、蒐集家の側にも、この高い芸術的価値を評価し、理解する能力をもった人々が、多数存在したのであった。
言わば桃山時代以後の時代は、かかる美的芸術的雰囲気に満ちた時代であったと言うことが出来る。
日本のやきものの美の本質は、先に述べた「茶の湯」のもつ美に相通ずる簡素の美、無技巧の美、沈潜の美につながる、東洋的美の世界に属するものであり、広義の仏教文化の一側面を形造るものであるとも言える。
そして、この日本の陶磁器の美を愛好する感情は、陶磁器だけをその対象とするのでなく、中世日本の戯曲劇である謡曲や、能、更に中世文学の一つの分野に属する連歌、俳句、更に日本的な絵画の内容に相通ずるものであった。
十八世紀以降、徳川幕府による封建的支配が衰え始めるに伴って、この日本的美の伝統、従って日本の陶磁器の美的伝統もまた漸く衰え始めた。