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かまをきずいてしりえたこと

魯山人陶説

北大路 魯山人

北大路魯山人『魯山人陶説』。同一底本的分册已合并为一书。收入:窯を築いて知り得たこと、瀬戸・美濃瀬戸発掘雑感、魂を刳る美、陶芸家を志す者のために、なぜ作陶を志したか、日本のやきもの、私の作陶体験は先人をかく観る、私の陶器製作について、愛陶語録、河井寛次郎近作展の感想、河井寛次郎氏の個展を観る、陶器個展に観る各作家の味、掘出しは病気の元。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 46,780 字 · 98 页

青空文庫

日本のやきもの

多くの文明諸国におけると同じ様に、日本でも、やきもの、つまり陶磁器が日常生活の什器として使用され始めた時期は、遠く紀元前数世紀に遡ることが出来る。けれども、陶磁器が諸々の趣味生活の素材として取上げられ始めたのは、遥かに後代のことらしい。九世紀から十二世紀にかけて、日本では平安朝時代と呼ばれる、宮廷文化の華やかであった時代が続いたが、この時代は主として中国文化を輸入して、万事これを範とした時代であった。それで陶磁器についてもこの時代は中国歴代の王朝時代唐、宋の産物を輸入し、その美麗な色彩を持つ什器を珍重して楽しんだ時代であると言えよう。この時期に輸入された中国文化は、精神面においては所謂仏教文化であった。日本はこの時期から降って十八世紀に至る迄、仏教文化の影響を、ひとり精神面のみならず物的な面でも強く受け取ることになるのであるが、この仏教文化のもたらしたものの中に「茶の湯」というものがある。この茶の湯と呼ばれる行事は、十六世紀になって、大略完成された。喫茶に伴う諸動作を形式化した社交的行事、あるいは遊戯であるが、これは上流の子弟男女にとっては、一面ではしつけ礼節を訓練する手段であると共に、他方では、その内容とする趣味生活に対する心構えを養ったものであった。