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さぎむすめ
鷺娘
大倉 燁子
「宝石 一巻四号」1946(昭和21)年7月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 10,370 字 · 21 页
と夢中になって博士を弁護し、口をきわめて百合子を罵った。
司法主任は竹村が怒れば怒るほど美しさを増す大きな眼をじいっと見入っていたが、やがてにっこりとして、
「ありがとう、よく話してくれた、これですべてが明白になりました」
と優しい声で云ったのだが、竹村はその一言ではっとしたように真青になった。
竹村が博士に罪を被せまいとして一生懸命に口語る言葉の中から、司法主任はある疑いを見出したのだった。
厳しく訊問した結果、遂いに彼女はすべてを白状した、それによると自分が博士の妻になる積りであったのを、横合いからまゆみという人が出て来て奪ってしまった。その恨みでまゆみを殺す気になった。釘に毒を塗って舞台に置いたのも無論竹村のやったことで、その次ぎに殺人嫌疑を百合子にかけて、永久に博士から遠ざけてしまう計画であったと云った。