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そのひからしょうじきになったはなし

その日から正直になった話

小川 未明

「赤い鳥」1927(昭和2)年9月

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 3,341 字 · 7 页

青空文庫

そして、だんだんみんなは、この少年を信用しなくなったのでした。

「おまえは、いい子だけれど、ていさいのいいうそをつくので、悪い子になってしまった。」と、少年のお母さんは、いって、泣かれたことがあります。

そのたびに、少年は、自分の悪い癖を改めようと努力しました。気の弱い少年には、なかなかそれができなかった。つい知らずに、うそをいってしまうのでした。そうした後では、いつも深い後悔をするのでした。

なんでも長い間に、できてしまったことは容易のことで改まるものでないごとく、こうした癖もまた、その一つです。

ある夏の日のことでありました。少年は、いつものように、学校から帰って、外へ遊びに出ました。

友だちは、どこへいったものか、往来へ出てみたけれど、だれの姿も見えませんでした。これは、きっと河の方へ遊びにいったのだろう……。自分も、その方へいってみようと思いながら、少年は、往来を歩いて、だんだん村はずれのさびしい方へとやってきました。

道が三方に分かれるところがあります。ちょうどそこにあった石の上に腰かけて、一人の男が、ぼんやりとした顔つきをして休んでいました。