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それから

それから

夏目 漱石

代助醒来时,脑海里悬着一块木板,随脚步声消失。他总在半夜按着胸口数心跳,思考这跳动的生命到底意味着什么。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 172,794 字 · 347 页

青空文庫

それから椅子の脊に坊主頭を靠たして、一寸部屋の中を見廻しながら、

「中々、好い家だね。思ったより好い」と賞めた。代助は黙って巻莨入の蓋を開けた。

「それから、以後どうだい」

「どうの、こうのって、――まあ色々話すがね」

「もとは、よく手紙が来たから、様子が分ったが、近頃じゃ些とも寄さないもんだから」

「いや何所も彼所も御無沙汰で」と平岡は突然眼鏡を外して、脊広の胸から皺だらけの手帛を出して、眼をぱちぱちさせながら拭き始めた。学校時代からの近眼である。代助は凝とその様子を眺めていた。

「僕より君はどうだい」と云いながら、細い蔓を耳の後へ絡みつけに、両手で持って行った。

「僕は相変らずだよ」

「相変らずが一番好いな。あんまり相変るものだから」

そこで平岡は八の字を寄せて、庭の模様を眺め出したが、不意に語調を更えて、

「やあ、桜がある。今漸やく咲き掛けた所だね。余程気候が違う」と云った。話の具合が何だか故の様にしんみりしない。代助も少し気の抜けた風に、

「向うは大分暖かいだろう」と序同然の挨拶をした。すると、今度は寧ろ法外に熱した具合で、

「うん、大分暖かい」と力の這入った返事があった。