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それから

それから

夏目 漱石

代助醒来时,脑海里悬着一块木板,随脚步声消失。他总在半夜按着胸口数心跳,思考这跳动的生命到底意味着什么。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 172,794 字 · 347 页

青空文庫

すると父はわざと抑えた調子で、

「じゃ、佐川は已めるさ。そうして誰でも御前の好きなのを貰ったら好いだろう。誰か貰いたいのがあるのか」と云った。これは嫂の質問と同様であるが、代助は梅子に対する様に、ただ苦笑ばかりしてはいられなかった。

「別にそんな貰いたいのもありません」と明らかな返事をした。すると父は急に肝の発した様な声で、

「じゃ、少しは此方の事を考えてくれたら好かろう。何もそう自分の事ばかり思っていないでも」と急調子に云った。代助は、突然父が代助を離れて、彼自身の利害に飛び移ったのに驚ろかされた。けれどもその驚ろきは、論理なき急劇の変化の上に注がれただけであった。

「貴方にそれ程御都合が好い事があるなら、もう一遍考えてみましょう」と答えた。

父は益機嫌をわるくした。代助は人と応対している時、どうしても論理を離れる事の出来ない場合がある。それが為め、よく人から、相手を遣り込めるのを目的とする様に受取られる。実際を云うと、彼程人を遣り込める事の嫌いな男はないのである。

「何も己の都合ばかりで、嫁を貰えと云ってやしない」と父は前の言葉を訂正した。「そんなに理窟を云うなら、参考の為、云って聞かせるが、御前はもう三十だろう、三十になって、普通のものが結婚をしなければ、世間では何と思うか大抵分るだろう。