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それから

それから

夏目 漱石

代助醒来时,脑海里悬着一块木板,随脚步声消失。他总在半夜按着胸口数心跳,思考这跳动的生命到底意味着什么。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 172,794 字 · 347 页

青空文庫

と云った。代助は始めて相手が梅子であって、自分が平生の代助でなかった事を自覚した。それでなるべく不断の調子を出そうと力めた。

けれども、代助の精神は、結婚謝絶と、その謝絶に次いで起るべき、三千代と自分の関係にばかり注がれていた。従って、いくら平生の自分に帰って、梅子の相手になる積りでも、梅子の予期していない、変った音色が、時々会話の中に、思わず知らず出て来た。

「代さん、貴方今日はどうかしているのね」と仕舞に梅子が云った。代助は固より嫂の言葉を側面へ摺らして受ける法をいくらでも心得ていた。然るに、それを遣るのが、軽薄の様で、又面倒な様で、今日は厭になった。却って真面目に、何処が変か教えてくれと頼んだ。梅子は代助の問が馬鹿気ているので妙な顔をした。が、代助が益頼むので、では云って上げましょうと前置をして、代助のどうかしている例を挙げ出した。梅子は勿論わざと真面目を装っているものと代助を解釈した。その中に、

「だって、兄さんが留守勝で、さぞ御淋しいでしょうなんて、あんまり思遣りが好過ぎる事を仰しゃるからさ」と云う言葉があった。代助は其所へ自分を挟んだ。

「いや、僕の知った女に、そう云うのが一人あって、実は甚だ気の毒だから、つい他の女の心持も聞いてみたくなって、伺ったんで、決して冷かした積りじゃないんです」