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それから

それから

夏目 漱石

代助醒来时,脑海里悬着一块木板,随脚步声消失。他总在半夜按着胸口数心跳,思考这跳动的生命到底意味着什么。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 172,794 字 · 347 页

青空文庫

二人はそれぎりで、又しばらく雨の音を聴いた。

「何か急な御用なの」と三千代が又尋ねた。代助は又、

「ええ」と云った。双方共何時もの様に軽くは話し得なかった。代助は酒の力を借りて、己れを語らなければならない様な自分を耻じた。彼は打ち明けるときは、必ず平生の自分でなければならないものと兼て覚悟をしていた。けれども、改たまって、三千代に対してみると、始めて、一滴の酒精が恋しくなった。ひそかに次の間へ立って、例のウィスキーを洋盃で傾けようかと思ったが、遂にその決心に堪えなかった。彼は青天白日の下に、尋常の態度で、相手に公言し得る事でなければ自己の誠でないと信じたからである。酔と云う牆壁を築いて、その掩護に乗じて、自己を大胆にするのは、卑怯で、残酷で、相手に汚辱を与える様な気がしてならなかったからである。彼は社会の習慣に対しては、徳義的な態度を取る事が出来なくなった。その代り三千代に対しては一点も不徳義な動機を蓄えぬ積りであった。否、彼をして卑吝に陥らしむる余地がまるでない程に、代助は三千代を愛した。けれども、彼は三千代から何の用かを聞かれた時に、すぐ己れを傾ける事が出来なかった。