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それから

それから

夏目 漱石

代助醒来时,脑海里悬着一块木板,随脚步声消失。他总在半夜按着胸口数心跳,思考这跳动的生命到底意味着什么。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 172,794 字 · 347 页

青空文庫

代助はこの雨の音で寐付くかと思うと、又雨の音で不意に眼を覚ました。夜は半醒半睡のうちに明け離れた。

定刻になって、代助は出掛けた。足駄穿で雨傘を提げて電車に乗ったが、一方の窓が締め切ってある上に、革紐にぶら下がっている人が一杯なので、しばらくすると胸がむかついて、頭が重くなった。睡眠不足が影響したらしく思われるので、手を窮屈に伸ばして、自分の後だけを開け放った。雨は容赦なく襟から帽子に吹き付けた。二三分の後隣の人の迷惑そうな顔に気が付いて、又元の通りに硝子窓を上げた。硝子の表側には、弾けた雨の珠が溜って、往来が多少歪んで見えた。代助は首から上を捩じ曲げて眼を外面に着けながら、幾たびか自分の眼を擦すった。然し何遍擦っても、世界の恰好が少し変って来たと云う自覚が取れなかった。硝子を通して斜に遠方を透かして見るときは猶そういう感じがした。

弁慶橋で乗り換えてからは、人もまばらに、雨も小降りになった。頭も楽に濡れた世の中を眺める事が出来た。けれども機嫌の悪い父の顔が、色々な表情を以て彼の脳髄を刺戟した。想像の談話さえ明かに耳に響いた。

玄関を上って、奥へ通る前に、例の如く一応嫂に逢った。