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それから

それから

夏目 漱石

代助醒来时,脑海里悬着一块木板,随脚步声消失。他总在半夜按着胸口数心跳,思考这跳动的生命到底意味着什么。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 172,794 字 · 347 页

青空文庫

われ知らず、笑いながら、

「馳落でもしそうな風じゃありませんか」と云った。三千代は穏かに、

「でも買物をした序でないと上り悪いから」と真面目な答をして、代助の後に跟いて奥まで這入って来た。代助はすぐ団扇を出した。照り付けられた所為で三千代の頬が心持よく輝やいた。何時もの疲れた色は何処にも見えなかった。眼の中にも若い沢が宿っていた。代助は生々したこの美くしさに、自己の感覚を溺らして、しばらくは何事も忘れてしまった。が、やがて、この美くしさを冥々の裡に打ち崩しつつあるものは自分であると考え出したら悲しくなった。彼は今日もこの美くしさの一部分を曇らす為に三千代を呼んだに違なかった。

代助は幾度か己れを語る事を躊躇した。自分の前に、これ程幸福に見える若い女を、眉一筋にしろ心配の為に動かさせるのは、代助から云うと非常な不徳義であった。もし三千代に対する義務の心が、彼の胸のうちに鋭どく働らいていなかったなら、彼はそれから以後の事情を打ち明ける事の代りに、先達ての告白を再び同じ室のうちに繰り返して、単純なる愛の快感の下に、一切を放擲してしまったかも知れなかった。

代助は漸くにして思い切った。