轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

なよたけ

なよたけ

加藤 道夫

「三田文学 四・五月号、六月号、七・八月号、九月号、十・十一月号」1946(昭和21)年5月~10月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 81,415 字 · 163 页

青空文庫

その嬢子の親御で何とか云う老人がまだ生きていた時分は、もう人の顔さえ見れば、愚にもつかぬ夢物語を真しやかにふりまいていたと云うので、世間からはまるで物狂い扱いにされておりました。その人の物語を終いまで聞いたものは立ちどころに神隠しにかかってしまうなどと云う噂もあって、都の人達は顔さえ見るのも恐しがっていたようでした。

男3 (男10の話につり込まれて、質問する)あの、神隠しの子供達は、その後どこぞで見付かりましたのですか?

男10 いいえ。あのまま、一向行方わからずなんだそうです。

女1 恐しいことでございますわね、今日も、また何か縁起の悪い啓示が空にあらわれたと云っていますから、充分に気を付けないと、いつどんなことが起るかも分りませんわ。

女3 本当にねえ、せっかくの賀茂の祭だと云うのに、お社にも詣でないうちから、まあまあ、気味の悪い声を聞くこと。

吐菩加美 ほッ 依身多女 ほッ

吐菩加美 ほッ 依身多女 ほッ

女2 何だかあの声はだんだんとこの世のものとも思われぬ調子になって行くではありませんか。……あの調子ではきっともうすっかり神懸っているのですよ。

男6 (大層感心した様子で)さよう、……いや、あの気配では、本当にもう心から神になり切っておりますな。