轻松读懂日语经典作品
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みごとなおんな
みごとな女
森本 薫
「劇作」1934(昭和9)年11月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 16,668 字 · 34 页
卒業の見込無いそうですよ。
あさ子 まあ! 嘘でしょう。
真紀 自分で訊いてみるといい。
あさ子 あたしが訊いたら、そのとおりって仰言るにきまってるわ。
真紀 自分でわかってれば、それでいいさ。
あさ子 そうじゃないの。
真紀 あなた、自分で、いけないって言われることがわかってれば、少しは精を出すものよ。
あさ子 違うんだったら、母さん。お師匠さんはあたしを揶揄うのよ、そんな風に言って。
真紀 あきれたひとだ。それで、あなた自分では一人前の腕のつもり?
あさ子 卒業の見込み無し、ってほどではないと思うわ。
真紀 (呆れた感じで)ふむん!
あさ子 何よ、母さん。
真紀 だってあなた。(笑う)
あさ子 厭な母さん。
真紀 あなたのお裁縫は、私が見たって、到底卒業の見込みはありゃしないよ。
あさ子 あら。(悄気て)困るわ。あたし、ちっとも怠けてなんかいやしないのよ。だけど、あれでしょう三年間ちっともお針なんか持たなかったんだもの。そりゃ、女学校の時分はやったけれど。
真紀 そうかな、女学校の時分だって、大概母さんが代ってやっていたようよ。
あさ子 そうだったかしら。
真紀 厭だよ、此のひとは。