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めくらぼし
めくら星
小川 未明
「おとぎの世界」1919(大正8)年6月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 4,348 字 · 9 页
小鳥は、娘の手とかごの入り口のところにすきまのあるのを発見しましたので、すばやく身をすぼめて、ついとそこから、外に逃げ出してしまいました。
小鳥は、まず屋根の上に止まりました。そして、これからどっちへ向かって逃げていったらいいかと、しばし思案にふけったのです。そのとき、家の内では、なんだか大騒ぎをするようなようすでありましたから、まごまごしていて捕らえられてはつまらないと思いましたので、一声高くないて、遠方に見える、こんもりとした森影を目あてに、飛んでいってしまいました。
娘は、小鳥を逃がしてしまうと、たいへんに驚き悲しみました。どうしらいいだろうと気をもみましたけれど、なにぶんにも目がよく見えませんので、どうすることもできないので、ただ、うろうろ騒いでいました。
このとき、三郎は姉のそばに駆けてきまして、
「姉さん、鳥はどこへいったの! 僕の大事にしておいた鳥はいなくなってしまった。僕は、どうしたらいいだろう。」と泣き出しました。
やさしい姉は、弟をいたわって、
「三郎さん、わたしが悪かったのだから、どうか堪忍しておくれ。あんなに三郎さんがかわいがっていた鳥を逃がしてしまって、わたしが悪かったから、どうか堪忍しておくれ。