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めくらぼし
めくら星
小川 未明
「おとぎの世界」1919(大正8)年6月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 4,348 字 · 9 页
また、このとき、水の中から、先刻と同じ声で、
「姫、姫、どの星になる。金の星か。銀の星か。それとも紫色の星か。」と、姿が見えないけれど、同じことをいいました。
娘は考えて、
「金の星になる。」と答えました。すると、
「金の星は早いぞ。早く出て、遅く入る。」と、また水の中からいいました。
娘は、これは、金星は、早く空に出て、遅く海に入るのだから、早く池の中に飛び込めというのだろうと思いましたから、さっそく手を合わせて、神さまに祈りながら、ざんぶりとばかり、水の中に身を投げ込んでしまったのであります。
その夜から、空に、金色の新しい星が一つ増えました。
けれど、その星は、めくら星でありました。ほかのお星さまのように、遠く、高く、地から離れて、天上界に住むことができないのであります。毎夜、森や、林や、野の上近くさまよって、このお星さまは、なにか探ねています。それは、死んだ姉が、なお、弟のかわいがっていた鳥を探しているのであります。
ある日のこと、山や、森や、林や、河は、みんないっしょに集まって相談いたしました。
「あのめくらの星は、ほんとうにかわいそうだ。」