轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

いーはとーぼのうがっこうのはる

イーハトーボ農学校の春

宮沢 賢治

宮沢賢治『イーハトーボ農学校の春』。同一底本的分册已合并为一书。收入:イーハトーボ農学校の春、或る農学生の日誌、みじかい木ぺん、耕耘部の時計、さいかち淵、台川、二人の役人、イギリス海岸、種山ヶ原。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 57,726 字 · 120 页

青空文庫

三

三

次の日学校の一時間目は算術でした。キッコはふとああ木ペンを持っていないなと思いました。それからそうだ昨日の変な木ペンがある。あれを使おう一時間ぐらいならもつだろうからと考えつきました。

そこでキッコはその鉛筆を出して先生の黒板に書いた問題をごそごその藁紙の運算帳に書き取りました。

48×62= 「みなさん一けた目のからさきにかけて。」と先生が云いました。「一けた目からだ。」とキッコが思ったときでした。不思議なことは鉛筆がまるでひとりでうごいて96と書いてしまいました。キッコは自分の手首だか何だかもわからないような気がして呆れてしばらくぼんやり見ていました。「一けた目がすんだらこんどは二けた目を勘定して。」と先生が云いました。するとまた鉛筆がうごき出してするするっと288と二けた目までのとこへ書いてしまいました。キッコはもうあんまりびっくりして顔を赤くして堅くなってだまっていましたら先生がまた「さあできたら寄せ算をして下さい。」と云いました。またはじまるなと思っていましたらやっぱり、もうただ一いきに一本の線もひっぱって2976と書いてしまいました。

さあもうキッコのよろこんだことそれからびっくりしたこと、何と云っていいかわからないでただもうお湯へ入ったときのようにじっとしていましたら先生がむちを持って立って「