轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
カフェー
カフェー
勝本 清一郎
「共同通信社配信 第32〜33回」共同通信社、1964(昭和39)年4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,355 字 · 7 页
いまではこれらのねだんはすべて五千倍を越えている。
ただし可否茶館は客がきわめて少なく、いついってもすいていたよしで、まもなく廃業した。したがって初期カフェー文学は、文明開化思潮の中でハイカラ風俗小説を目ざしていた初期硯友社の作家たちによってもそれきり発展せずに終わった。
*
明治二十三年一月、森鴎外は有名な「舞姫」を発表。この中に主人公太田豊太郎がベルリンで、生活の資のために日本の新聞社の通信員となり、カフェーに新聞紙を読みにかよう個所がある。「余はキヨオニヒ街の間口せまく奥行のみいと長き休息所に赴き、あらゆる新聞を読み、鉛筆取り出でゝ彼此と材料を集む。」
キヨオニヒ街とはいま普通に書けば西ベルリン区域のケーニッヒ街二十二、四番地、間口がせまく奥行きが長い休息所というのはグンペルトといった古いカフェーで、わたしもしばしば訪れたことがあるが、ガラス天井の室の壁ぎわにはヨーロッパじゅうの新聞紙が掛けられてあった。
「舞姫」よりのちに発表されたが、執筆はそれにさきだち、鴎外の処女作だった「うたかたの記」にもドイツ・ミュンヘン市の美術学校前のカッフエ・ミネルワの場がある。