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ガラマサどん

ガラマサどん

佐々木 邦

「キング」1930(昭和5)年1月~12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 99,079 字 · 202 页

青空文庫

「兎に角、僕等は僕等で微衷を表したいんだが、何んなものだろう?」

という相談だった。

「宜しく頼む」

と私は無論未練があった。

「それじゃ明日の晩六時に倶楽部へ来てくれ給え」

「よし。皆集まるのかい?」

「うむ。送別会だ」

「何だい? 馬鹿々々しい」

「実は僕等も見殺しには出来ないと言って、夫れ/″\運動したんだが、手後れだった。元来喧嘩は両成敗だから、こんなことになる筈はない。君が休んでしまったものだから、何うなっているのか分らなかった。諦めてくれ給え」

と代表者は因果を含めた。

斯うなると、唯一の頼みは先輩の三好さんだ。以来年賀状を一枚出したきりで具合が悪かったけれど、仕方がない。私は早速伺って、

「先生、又不可抗力に出会いました」

と一部始終を打ち明けた。

「困ったな」

「何処でも宜いですから、至急一つ」

「差当り心当りはないが、申込があり次第推薦しよう」

と三好さんは快よく引受けてくれた。出身学校の幹事を勤めているから卒業生を売る責任がある。

間もなく私は某雑誌社へ紹介して貰った。一年でも新聞社にいたというのが資格になって、考査の形式もなく、直ぐに採用された。