轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ジイドとそのソヴェトりょこうき
ジイドとそのソヴェト旅行記
宮本 百合子
「文芸春秋」1937(昭和12)年2月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 9,615 字 · 19 页
ジイドが、長い前置と著しい精神の緊張とをもって輝やかしいソヴェトに見のがすべからざる誤謬と観察したのは、主として、社会生活に現れている「異常な画一」「非個性化」民衆はそこに偽善があろうなどとは夢にも思わない程それに馴らされている「画一主義」「プラウダ紙によって彼等が知り、考え、信じるにふさわしいことを教えられ」たままでいるために生じていると観察された幸福の可能性についてである。ジイドは、ソヴェトの民衆が世界のどこの国の民衆より幸福なのは、比較というものを奪って、幸福だと信じこませられているからである、と観た。彼等の幸福は、希望と信頼と無智とによってつくられている。批評精神は殆ど完全に喪失している。かかる精神状態は、文化を危険に導くものであると、ジイドは自身の結論の上に身構えて声を大にしているのである。
『プラウダ』の社説という文章は、ジイドのこういう観察と結論とを、簡明に且つ猛烈に評している。九月初めにはソヴェト同盟にたいする無条件の歓喜に浸っていた彼が、十月には既に中傷している。使徒パウロからユダヤ人サウルへの拙劣な転身をした。驚くほど破廉恥な諸矛盾をその本の中にさらけ出している。