轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ズラかったしんきち

ズラかった信吉

宮本 百合子

「改造」1931(昭和6)年7~9月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 54,656 字 · 110 页

青空文庫

――「おいトッちゃん」

信吉は立ち上ってグルズスキーの肩を両手で持ちクルリとあっちを向けた。そして指さした。

「あの人にそういうことァ云ってくれ!」

「……どの人よ」

「あの人ヨ」

信吉はもうしゃがんで掘じくりながら笑ってる。

「……畜生!」

グルズスキーはプーッと地べたへ唾して行っちまった。信吉は笑ってる。

信吉が指さした広っぱの端れには、荷馬車からはなされた馬がいる。馬は糞をしてる。

燦く碧空で、屑の中から有用なものを掘り出してる無数の人間の上で、飛行機のプロペラが唸ってる。――

二

全露共産党中央委員会書記が「プラウダ」に報告を書いた。

何故ソヴェト同盟には食糧困難があるか? なるほどソヴェト農民が昔は食わずに売っていたバタや肉・卵を自分のところでも食うようになって来た。だが、農村のそういう生活向上は、解放されたプロレタリアート国家として非難すべきことだろうか? 否。実によろこぶべき事実だ。

ソヴェト全同盟の労働者農民の営養はもっともっと高められなければならない。

五ヵ年計画はこの領域にも手をのばし、農産物の増加と価格の低下で、現在一人当り四九・一キログラムの肉類の消費を六二・七キログラムに、九〇・七個ずつ食われる卵の数は一五五個に。