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ソヴェト・ロシアのすがお
ソヴェト・ロシアの素顔
宮本 百合子
「アサヒグラフ」1931(昭和6)年1月1日、7日、14日、21日、28日号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 18,066 字 · 36 页
それは何かというと、工場のヒューッという気笛、吹雪が、どんどん降る。旗がはためいている。ヒューッと鳴る気笛。弔砲がドンドンと聞える。非常に効果的な音の使いかただった。
それの一部で五ヵ年計画についての演説、それはモスクワの大劇場で行った。それはそのまま人間と演説が撮されて行くだけである。なかなか面白かった。
ソヴェトのトーキーの製作者はひどくその作品について謙遜である。アメリカのトーキーを見た時にこんな話がある。皆んながっかりしてしまって、到底俺達の技術はアメリカの技術に及ばないといってがっかりしたというけれども、しかし我々みたいに第三者から見ると、勿論アメリカはいい機械はもっているか知らないが、また技術も先に始めたから進んでいるかもしれないが、音と目から来るものとの結び付け工合は、全然ソヴェトのトーキーの方が上である。だからそういうつまり音の扱い方で、ソヴェトのトーキーが将来どういう風に発展するか、日本のようにこれからトーキーが出来る国ではこれが大いに参考になると思う。
映画は、勿論つまらない映画を見たい人間は一人もいないから、どんなソヴェトの忠実な勤労者に見せるんでも、映画は常に面白くなければならないけれども、面白いなかにいろいろの教育をやって行く。