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ソヴェトろうどうしゃのかいほうされたせいかつ

ソヴェト労働者の解放された生活

宮本 百合子

「文学新聞」1931(昭和6)年11月10日特別記念号

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 3,524 字 · 7 页

青空文庫

もう一つ、いかにもソヴェト同盟らしい事実を知らせよう。

何しろ、ソヴェト同盟では計画生産で万事やっているから、一億六千万人の人間一人一人が一年に食う食糧まで、あらかたは見当がついて割当てられている。金があるからって買い占めは出来ない。一九二九年からは労働者、勤め人、農民という風な人別手帳で何でも買うことになっている。ところでソヴェト同盟は五ヵ年計画で農産物の生産額をウント増し、一人当りの肉、パン、卵、野菜、バタなどの消費量を高めよう――つまりもっともっとプロレタリアート、農民にいい美味いものを食わせようとかかっているのだ。

例えば現在ではソヴェト同盟の勤労者の一人が一年に食う卵の数は九〇個ばかりだ。それが百五十五個食えるようになる。

肉類は四十九キログラムだったのが、六十二キログラムになる。牛乳、バタ類は、二百十八キログラムから三百三十九キログラムになるのだ。

五ヵ年計画は、体のいい軍備拡張だとブル新聞は云うが、ソヴェト同盟がホントに勤労大衆の日常の幸福のためにやっていることは、これ一事だって明らかではないか。

あがる賃銀

同じ五ヵ年計画のおかげで、ソヴェト同盟では失業者がひとりもなくなった。