轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
かぜのまたさぶろう
ポラーノの広場
宮沢賢治『ポラーノの広場』。同一底本的分册已合并为一书。收入:風野又三郎、タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった、ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記、若い木霊。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 67,062 字 · 135 页
)といっています。タネリは、俄かにこわくなって、いちもくさんに遁げ出しました。
しばらく走って、やっと気がついてとまってみると、すぐ目の前に、四本の栗が立っていて、その一本の梢には、黄金いろをした、やどり木の立派なまりがついていました。タネリは、やどり木に何か云おうとしましたが、あんまり走って、胸がどかどかふいごのようで、どうしてもものが云えませんでした。早く息をみんな吐いてしまおうと思って、青ぞらへ高く、ほうと叫んでも、まだなおりませんでした。藤蔓を一つまみ噛んでみても、まだなおりませんでした。そこでこんどはふっと吐き出してみましたら、ようやく叫べるようになりました。
「栗の木 死んだ、何して死んだ、
子どもにあたまを食われて死んだ。」
すると上の方で、やどりぎが、ちらっと笑ったようでした。タネリは、面白がって節をつけてまた叫びました。
「栗の木食って 栗の木死んで
かけすが食って 子どもが死んで
夜鷹が食って かけすが死んで
鷹は高くへ飛んでった。」
やどりぎが、上でべそをかいたようなので、タネリは高く笑いました。けれども、その笑い声が、潰れたように丘へひびいて、それから遠くへ消えたとき、タネリは、しょんぼりしてしまいました。