轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ひとすじのなわ
一条の縄
宮本 百合子
「宮本百合子全集 第二十九巻」新日本出版社、1981(昭和56)年12月25日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,201 字 · 11 页
「ああそうそう居ましたっけねえ思い出したわ、あの慾張りなんでしょう。私大きらい彼那の!
「まあきらいでもかまいやしないけど兎に角運の悪いんだってよ、ほら! 何ぞと云っちゃあ、一度捕えられて、人の家に飼われて居た時猫に目を片輪にされて、漸々逃げ出すと今度は又食べるもんがなくって、死にかけて居る所を又他の人につかまって、今度逃げて来たのは二度目だって云ってたじゃないか。
だから逃げる事だきゃあ上手だって自慢してたっけが今度って今度はもう駄目だろうねえ。
「そうねえ何んしろ繩だもの、きっと殺されるのねえ、あれは……
だけど私あの時は、可哀そうより気味の好い方が沢山だったわ、ほんとにもう何かと云っては、
『おちび! おちび! お前さんに何が出来る、え、
って云っちゃあいじめたんだもの。
「そうだったっけかなあ。けれ共とにかく自分達が此那に幸福に暮して行けりゃ何よりだねえ。
ほんとに何て有難い事だ!
雄鴨は小虫を一匹飲み込みながら、卵色の足を浮かせてもう一度、大きな大きな羽ばたきをして、雌鴨の小さい茶色の頭を擽った。
二羽は此上ないよろこばしさに胸をワクワクさせながら歩いた。