轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

らんぽぶんせき

乱歩分析

大下 宇陀児

「別冊宝石」1954(昭和29)年11月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,427 字 · 17 页

青空文庫

と思う。実に寡作なのに、全集を二回出して、二回ともに大当りだった。そのほか、同じ作品を何回となく形を変えて出版して、これがいつもよく売れる。だから、今のところ、お小づかいに困るようなことはなくて、従って、還暦祝いの力作を書いたにしても、あと続けて書くかどうかは、大いに疑わしいということにもなる。

趣味は、将棋、長唄、観劇などというところだろうか、

観劇とはいっても、ほとんど歌舞伎の一点張りで、歌舞伎に知友が多く、とくに中村勘三郎氏とは親友だ。長唄については前述の通り。将棋は初段の免状をもち、その免状をもてあましている。面白いことに、将棋というものは、観戦者が助言をすると、その助言に従ってさすことが、なんとなく不面目な気がして、助言に従いたくないものだが、乱歩は大いに助言に従う。時には、助言を催促するような顔つきになる。探偵小説についての議論では、なかなか強情で気が強いが、将棋はめっぽう気が弱くて何回となく、負けた負けたという。負けたと称して敵の気持を油断させる、というのではない。真実形勢が悪いのだと思いこみ、さてほんとうに敗けてしまうのである。麻雀を、私が教えてやって鴨にしたいところだが、習う気がないからしかたがない。