轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
「ニューエイジ」1952(昭和27)年2月1日~11月1日
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 113,429 字 · 227 页
男の子のほうへいって、とくべつに岬の生徒だけに別れのあいさつをするのも気がすすまず、帰ることにした。
「タンコさんソンキさん、キッチンくんらに、よろしくね。気がむいたら、遊びにきなさいっていってね」
「先生、わたしらは?」
小ツルはすぐあげ足をとる。
「もちろん、きてちょうだい。こいっていわなくても、昔からあんたたちくるでしょう。あ、そうそう」
写真を出して一枚ずつ渡すと、小ツルはきゃっきゃっとひびきわたる声で笑い、とびとびしてよろこんだ。
その翌日、解きはなたれたよろこびよりも、大事なものをぬきとられたようなさびしさにがっかりして、昼寝をしているところへ、思いがけず竹一と磯吉がつれだってやってきた。あまりに早いことづけの効目におどろきながら、みだれた髪を結いもせずに迎えた。
「ま、よくきてくれたわね。さ、おあがんなさい」
二人は顔を見あわせ、やがて竹一がいった。
「つぎのバスで帰るんです。あと十分か十五分ぐらいだから、あがられんのです」
「あらそう。そのつぎにしたら?」
「そしたら、岬へつくのが暗うなる」
磯吉がきっぱりいった。どうやら道々そういう相談をしたらしい。