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ごかねんけいかくとソヴェトのげいじゅつ
五ヵ年計画とソヴェトの芸術
宮本 百合子
「ナップ」1931(昭和6)年1、2、4~8、10月号、「プロレタリア文学」1932(昭和7)年1月創刊号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 58,485 字 · 116 页
現代のソヴェト・ロシアの芸術は元来、革命とともに民衆の中から生れたものではないか。何故今更「民衆の中へ!」というようなスローガンが必要であるのか? と。
ソヴェト同盟は革命後社会主義社会建設の第十二年目に入っていた。一般労働者、勤労者の日常生活に於ては生産・政治・文化芸術の三つが次第に理想的な割合で持たれはじめていた。
ソヴェト同盟には一九二七年にさえ既に三千七百以上の労働者倶楽部があり、百三十万人余のクラブ員を擁していた。小図書館の数は殆ど八千四百。勤労者は、それ等のクラブまたは工場、役所内の研究会で、政治教程とともに大抵音楽とか、劇、または文学を、めいめいの好みに従って研究している。
ソヴェト同盟内の作家の作品はもとより、外国のプロレタリア作家の代表作まで、『小説新聞』に印刷され、十五カペイキで手に入る。国立出版所はロシア及びヨーロッパ各国文学古典の価値あるものから現代の作品までを廉価版にして出した。詩の朗読会、作品朗読会はモスクワなどでは一週間に一度ぐらいずつの割合できっとどこかのクラブで催されている。
職場の壁新聞・工場新聞は、三十万人の労働通信員、農村通信員に意見発表の機会を与えているばかりではない。