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じんぞうにんげんエフし

人造人間エフ氏

海野 十三

「ラヂオ子供のテキスト」日本放送協会出版、1939(昭和14)年1月~12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 53,879 字 · 109 页

青空文庫

「ああ、とうとう自爆したんですか」と、正太はほっと溜息をつき、

「でも、いくら人造人間でも、僕と全く同じ形をした少年の身体が、こなごなにとび散ったとおもうと、なんだかへんな気がするなあ」と、いった。もっともなことである。

人造人間の自爆は、他の方からも、つたえられてきた。やれやれこれで安心だというものもあれば、惜しいことをしたというものもあった。

「さあ、残るはイワノフ博士の行方なんだが、一体どうしたんだろう」

帆村は、しきりに、そのことを気にしていた。イワノフ博士の行方について、くわしいことが帆村の耳に入ったのは、その次の日の朝であった。

それを話してくれたのは、横浜の水上署の警官で飛田という人だった。その話というのは、こんな風であった。

「いや、全くおどろきましたよ、昨夜の十時ごろでしたかね。私が、ランチにのって、港内を真夜中の巡回をやっていますと、海面にへんなものを発見したんです。船でもないのですが、海面を相当のスピードで進んでいくものがある。すぐさまエンジンをかけて、こいつを追跡しましたよ。ところが、びっくりしたじゃありませんか。近づいてみると、これがたいへんなものです。