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じんぞうものがたり

人造物語

海野 十三

「新青年」1931(昭和6)年4月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,674 字 · 17 页

青空文庫

なんと中学生が、一座の喧騒裡にわめいても、よくその意味が通ずるとみえ、ロボット君は「よし来た。じゃ日本語訳の方で、二村定一ばりでやろうかな、アア」なんて、達者なところを見せた。ところが、あれは、インチキ・ロボットで(宮里さん、もうバラしても差支えないでしょうな、ようがすか、バラしちまいますぜ)、カーテンのうしろに若い男が居て、有線電話式にロボットの代りにきいたり、喋ったりしていたのである。僕が科学画報の宮里さんに連れられて初日の四時頃行ったときには、ロボット先生出てこなかった。宮里さんが、きいてみると、ロボット先生は一日喋りつづけたので、すっかりへたばってしまったのだそうで、無限精力のはずのロボットが、へたばるなんて、面白いなと大笑いをしたことであった。

*   *

人造人間のもう一つの仕掛けは、光を感じて、機械が前にのべた音の場合と同じように働き出すことである。これは、眼の内側などに、光電管があって、光が来ると、それがために電流を生ずるもので、その電流は増幅され、前にのべたように、機械の方へ行くのである。

これだけの複雑な機械が入っているから、人造人間の腸は、まことにゴチャゴチャと入りくんだものである。