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こんにちのにほんのぶんかもんだい
今日の日本の文化問題
宮本 百合子
「思想と科学」臨時増刊号、1949(昭和24)年1月発行
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 81,154 字 · 161 页
絶対主義的な天皇制の教育による社会慣習のために従来の日本人民は、人民を隷従させる諸命令、諸法律を無条件に受け入れてきた。天皇制が封建制と近代資本主義的帝国主義の悪質な統一においてファシズム化し、絶対権力をもっているからこそ、長年の戦争行為を行いえたのである。ポツダム宣言の正直な履行、日本の民主化と平和のために、反動の伝統的温床となる天皇制は廃止さるべきであるという見解は、強力な国内の民主的輿論の一面であった。
第一期を通じて国民的討論の中心におかれた天皇制問題は、天皇および旧支配階級に深い脅威となっていた。そこで彼等は人民の社会的感覚があまり民主化されないうちに、すなわち人民の人間的権利についての自覚は目覚めつつあるが、習慣に根ざした隷属性や迷信が、あまり見事に払拭されてしまわないうちに、天皇および天皇制を妥協的な形で再確立するのが賢明であると考えた。「元旦詔書」はその手はじめとして決して不成功ではなかった。一月三日の夜、NHKの報道放送で文学博士和辻哲郎は、天皇制護持の哲学上の基礎づけを行った。文相安倍能成は二月十一日、日本の建国記念日とされている日に、大和民族の優秀性を意味し天皇制の伝説の発祥である建国神話の再認識を求めた。