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こんにちのにほんのぶんかもんだい
今日の日本の文化問題
宮本 百合子
「思想と科学」臨時増刊号、1949(昭和24)年1月発行
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 81,154 字 · 161 页
天皇がラジオを通じて敗戦を認めポツダム宣言受諾を宣言したことは、その一つのあらわれであった。一九四五年八月以後の混乱期に東久邇宮を内閣の首班としたのもこの方法の一つであったろう。日本の民主化と国際平和のために、日本における天皇制の利用がなお真実な価値をもっているであろうか。このことは、今日において、世界の良心的なすべての民主主義者にとって正しく判断されるべき課題である。民主的な占領政策の実現と日本の民主化を実現するために天皇制が最後の奉仕を行い得る限界はすでにすぎている。日本国内の旧支配権力は天皇に対する連合国側のこの利用的譲歩の技術に乗じて全くそれを悪用している。彼等は一九四五年八月以来、公職から追放された政治的・軍事的有力者の利害を結集して裏面に反動的支配勢力を組織した。
人民の眼からかくされている上層部の裏面的な政治勢力は、内閣および議会をかいらいとして表面上は財閥解体令を受け入れながら緊急金融措置令によって新円切換えを行い、さらに半年のうちに第二回の金融措置(一般に預金封鎖とよばれた)を行って特権的階級に手厚い保護を与えた。財産税の処理方法は多額納入者により便宜な支払方法を決められた。